技適マークについて知っておきたいこと

インターネット通販の発展と伴って、日本にいても世界各地の商品を買えるようになりました。海外製のSIMフリーのスマートフォンも買うことが可能です。格安端末からハイエンドモデルの端末までさまざまな種類のスマホがあり、日本仕様ではなく、海外仕様のデバイスを購入することも出来ます。
しかし、海外のスマホを買っても、日本でそのまま利用できるのでしょうか。
一番注意すべきなのは技適マークを取得していないかということです。
今日は技適マークについて解説していきたいと思います

電波は有限のもの

まずは皆さんに知っておきたいのは、電波は国民共有の財産であるということです。
電波は限られた資源です。いつか使い切れる石油や石炭など物理的な資源とは違って電波はなくなることはありませんが、私たち一般人が利用できる電波の周波数は有限なんです。

電波とは、電磁波のうち3KHzから300万MHzまでの周波数範囲のことを指していますが、現在私たちが使用できる周波数の範囲はさらに限られています。

こちらの画像は総務省の「周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴」ページから抜粋したものです。30MHzから3GHzの電波の用途を見てください。警察無線はこの範囲の電波を利用できる一方、携帯電話でしたら、300MHzから3GHzの電波しか使えません。

技適マークの由来

考えてみましょう。たとえば、とある携帯は電波を無断で利用しました。警察無線とは同じ周波数なので、この無断利用の結果、警察無線などが混信して、利用できなくなりました。大変ではないですか。
そのような大変なことを防止するため、総務省は周波数の割り当てをしっかり管理していて、電波はどんな周波数でも勝手気ままに利用することはできません。
それでは、どうすればその不正利用を防げるのでしょうか。
実は簡単です。
その周波数を利用できる機器を審査して、許可された者だけが免許を発行されるようにすれば、ほとんどの不正利用を防げるのでしょう。
ただし、そうでしたら、すべての無線を発する機器をいちいち審査し許可を与えなければなりません。ポケットWiFi、ゲーム機、スマホなど、全日本では一体どれぐらいの数の機器があるのでしょう。いちいち審査をすれば一体どれぐらいの時間をかかるのでしょう。
こうしてみると、一台一台を総務省が審査するのは現実的ではありません。
さらに、私たち利用者も同じく、総務省に免許をもらう必要がありますが、国民一人一人を審査するのも現実的ではありません。

そこで、技適マークが出てきました。

技適マークってなに

技適マークは電波法令で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明するマークです。
このマークがついている端末であれば、免許なしで利用することができます。
簡単に言うと、端末にこのマークがついていれば誰でも利用可能し、周波数も問題なく、わざわざ総務省に許可をもらう必要もないということです。
技適マークを見てみたい場合は端末の裏面、バッテリーを取り出したところなどを探してみましょう。IPhoneのようなバッテリーが取り出せない端末であれば「端末認証」や「認証情報」なとのところから見ることができます。
 

海外から持ち込まれる端末について

海外から購入され、または持ち込まれる端末は日本で使えるのでしょうか。

ここまでご紹介した通り、この技適マークがついている端末でしたら、海外製でも日本製でも、日本では免許なしで利用できます。違法ではないのです。
しかし、技適マークがついていない場合、日本での使用は違法となります。このため海外製の機器は技適マークの有無が重要になるわけです。

総務省により、仮に技適マークのない端末を免許なしで利用すると、電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となります。
なので、海外製の端末はどれだけ安くても、輸入して使うときに技適マークの有無に要注意です。
ただし、海外から持ち込んだ携帯電話端末・BWA端末を利用する場合は技適マークが付されている必要がありますが、以下の条件を満たす場合、技適マークがなくても使うことができるのです。(出典:総務省

  1. 日本国内の携帯電話事業者又はBWA事業者による国際ローミングサービスにより使用する場合。
  2. 国際ローミング可能な端末において、海外から持ち込んだ者が日本国内の携帯電話事業者又はBWA事業者のSIMカードにより使用する場合。

 

まとめ

今回は技適マークについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
普段き気付いていない技適マークにはさまざまな知識がありますね。
技適マークが付いていない端末を使うと、知らずに他人の通信を妨害したり、混信を起こしてしまうことになるため、ご購入、ご使用の際、十分注意してください。

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